不動産を直接取引で売る方法|個人間売買で売主が押さえるべき5つのポイント

仲介手数料を大幅に抑えられる個人売買は、売主にとって非常に魅力的な選択肢です。しかし「何も準備せずに始めたら思わぬトラブルに巻き込まれた」という声があるのも事実です。

個人売買で失敗する多くのケースは、事前の知識不足が原因です。逆に言えば、5つのポイントさえ押さえておけば、個人売買は十分に安全で有利な取引手段になります。

本記事では、売主が個人売買を始める前に必ず確認しておくべきポイントを、具体的なリスクと対策とともに解説します。

個人売買でよくある失敗パターン

まず、実際にどのようなトラブルが起きやすいかを把握しておきましょう。

代金未払い・支払い遅延

口約束や簡易的な書面だけで進めた結果、買主からの入金が遅れたり、最悪の場合キャンセルされるケースがあります。

契約後の瑕疵(かし)トラブル

売却後に「雨漏りがあった」「シロアリ被害があった」などの問題が発覚し、売主に損害賠償請求が来るケースです。

名義変更の手続き漏れ

売買は完了したものの、所有権移転登記の手続きが遅れ、法的な所有権が買主に移らないまま時間が経過するケースです。

これらはいずれも、「正しい手順と書類」を踏めば防げるトラブルです。

ポイント1:売買契約書は必ず書面で締結する

口頭での合意や簡易メモは、法的な効力が弱く、後からトラブルになるリスクが高まります。不動産売買においては、正式な売買契約書の締結が必須です。

契約書に最低限盛り込むべき内容は以下の通りです。

  • 物件の所在地・面積・構造などの基本情報
  • 売買代金と支払い方法・支払い期日
  • 引き渡し日と引き渡しの条件
  • 契約解除の条件(違約金の定め)
  • 瑕疵担保責任(または契約不適合責任)の範囲

ポイント2:物件の「瑕疵」は事前に開示する

瑕疵(かし)とは、物件の欠陥や不具合のことです。雨漏り・シロアリ・給排水管の不具合・過去の事故歴などが該当します。

民法の「契約不適合責任」の規定により、売主は売却後も一定期間、物件の瑕疵について責任を負う可能性があります。

対策として有効なのが「告知書(物件状況確認書)」の作成です。売主が知っている瑕疵をすべて書面で開示し、買主に署名・捺印してもらうことで、後からの「知らなかった」という主張を防ぐことができます。

不安な場合は、売却前にインスペクション(住宅診断)を実施するのも有効です。費用は5〜10万円程度ですが、瑕疵リスクの大幅な軽減と買主への信頼性向上につながります。

ポイント3:適正価格の設定には根拠を持つ

「とりあえず高めに設定して交渉で下げればいい」という考え方は、個人売買では逆効果になることがあります。相場から大きく外れた価格は買主候補を遠ざけ、結果として売却期間が長引きます。

価格設定の際に参照すべき情報源は以下の3つです。

  • 国土交通省「土地総合情報システム」:実際の成約価格が地域・面積・時期別に検索できます。
  • レインズマーケットインフォメーション:不動産流通機構が公開する成約事例データベースです。
  • 近隣の類似物件の公開価格:e-hometradeや不動産ポータルサイトで、似た条件の物件がどの価格帯で出ているかを確認します。

これら3つを組み合わせることで、説得力のある価格根拠を持つことができます。

ポイント4:所有権移転登記は司法書士に依頼する

売買代金の受け渡しと同時に、所有権移転登記を行うことが不可欠です。登記が完了して初めて、法律上の所有者が買主に変わります。

登記手続きは個人でも行えますが、ミスがあると法的なトラブルに発展するリスクがあります。売買金額が数百万〜数千万円にのぼる不動産取引では、司法書士への依頼を強くおすすめします。費用は物件価格にもよりますが、5〜15万円程度が目安です。

なお、登記費用(登録免許税)は原則として買主負担ですが、売主側の抵当権抹消登記がある場合はその費用が売主負担となります。事前に確認しておきましょう。

ポイント5:資金決済と鍵の引き渡しは同日に行う

「先に鍵を渡したのに入金が来なかった」というトラブルを防ぐため、残代金の着金確認と鍵・書類の引き渡しは必ず同日・同時に行う取り決めにしておきましょう。

決済の流れとしては、以下の順序が一般的です。

  • 買主の銀行からの送金確認
  • 売主の口座への着金確認
  • 司法書士による登記申請書類の確認・受領
  • 鍵・書類一式の引き渡し

銀行の窓口で着金確認を行い、その場で引き渡しを完了させる「銀行決済」の形式をとるのが最も安全です。

e-hometradeが個人売買を安心にサポート

e-hometradeは、売主と買主の直接取引を支援するプラットフォームです。物件掲載により、購入を検討している買主とを直接つなぎます。売買契約書、重要事項説明書等の書面準備、所有権移転手続き等の専門的な対応は、e-hometradeが売主、買主に代わり手配することで、不動産取引が初めての売主、買主ともに安心した取引を行っていただくことができます。

まずは物件掲載依頼フォームから、お気軽にご相談ください。

まとめ

個人売買は「準備なし」で始めると失敗しますが、売主、買主双方合意の上で、正しい手順で進めることができれば、成立可能な取引方法です。

  • 売買契約書は必ず書面で締結する
  • 瑕疵は事前に告知書で開示する
  • 価格設定は3つの情報源で根拠を持つ
  • 所有権移転登記は司法書士に依頼する
  • 資金決済と鍵の引き渡しは同日に行う

e-hometradeでは、手数料コストを大幅に抑えながら、(専門的知識を要する)上記のような契約手続き、不動産の引渡し及び所有権移転手続きを任せることができますので、仲介会社を介した一般的な不動産取引同様、初めての方でも安心した取引を行っていただくことができます。

← 前の記事 中古住宅を直接取引で購入する際のチェックリスト|個人間売買で買主が確認すべきこと 次の記事 → 不動産の個人間売買で仲介手数料を大幅に抑える方法|直接取引の始め方ガイド
一覧へ戻る